【台湾の路線バスのしくみ2】運賃は前払い?後払い?「上下車収費」とは?
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路線バスの運賃を払うタイミングは?
台湾の路線バスを利用するときに皆さんが最も気になることの1つは、運賃を乗車時に払うのか、それとも下車時に払うのかといった支払いのタイミングではないでしょうか?
支払いのタイミングは、「現金払い」か悠遊カードなどの「
交通系ICカード払い」かによっても異なります。
- 現金払いの場合
- ICカード払い(台北市、新北市)の場合
- ICカード払い(上記以外のエリア)の場合
現金払いの場合
「上車収費」と「下車収費」の意味
現金で支払う場合は、運転席の脇にある運賃箱に現金を投入します。支払うタイミングについては、乗降車する扉付近の電光掲示板で確認できます。
- 上車収費(上車収票)
乗車時に運賃を支払う(前払い) - 下車収費(下車収票)
下車時に運賃を支払う(後払い)
同じ番号のバスでも乗り降りするバス停によって前払いになるか後払いになるか異なるため、支払いのタイミングがこの表示に従って行います。例えば、乗車するときに表示が下車収費となっていたら下車するときに運賃を支払えばいいわけです。
これについてもう少し詳しく見て行きましょう。
乗車、下車時ともに車内表示を確認
運賃の支払いのポイントは次のとおり。
- 乗降車ともに表示を確認し、乗降車ともにその指示に従う
表示はバスに乗るとき、降りるときともに確認します。
| 上車収費の表示 | 下車収費の表示 |
---|
乗車時 | 払う | 払わない |
下車時 | 払わない | 払う |
すると次のA~Dの4つの支払いパターンが考えられます。
| 乗車時 | 下車時 |
---|
A | 払う | 払わない |
B | 払わない | 払う |
C | 払う | 払う |
D | 払わない | 払わない |
乗降車ともに「払わない」となったDのケースについては後述するとして、まずはA~Cのパターンについて説明します。
3パターンの支払い方法
- 乗車時のみ払う
- 下車時のみ払う
- 乗車・下車の両方払う
ここで気になるのは、「C:乗車・下車ともに支払う」パターンです。要は運賃の分割払いで、このパターンは二段票收票の路線で多く見られます。
このケースについては
台湾の路線バスのしくみ3で解説しています。
乗降車とも支払い状況が発生しないケースはある?
実は、上のDパターンが存在します。乗車区間によって乗車時に「下車収費」、下車時に「上車収費」表示となり、その指示に従うと無賃乗車になってしまうおかしな状況があります。そんなときはどうするのでしょうか?
詳しくは こちらで説明しています。
2019.7.1以降の現金での支払いについて
従来、「現金払い」も「ICカード払い」も支払いのタイミングが基本的には同じでしたが、台北市と新北市で2019.7.1からICカードの支払方法が改定されたことにより、ICカード払いのみ支払いのタイミングが「上下車収費」に変わりました。
つまり、現在は「現金」か「ICカード」かによって支払いのタイミングが違うわけなんですね。では、バス車内の支払い表示はどちら基準かということになります。
現金基準で「上車収費」や「下車収費」となっているのか、それともICカード基準で常時「上下車収費」となっているのか、あるいは非表示か…。これについて私の確認がまだのため分かりません。
よって、現金払いされる場合は、乗車時に運転手に目的地を伝えて指示を仰ぐことをおすすめします。
次に、支払いのタイミングについて説明していきます。 現金払いのタイミングは?
一段票收票の路線(A区間のみ)の場合
- 乗車時のみ15元払うか、下車時のみ15元払うかのどちらか
二段票收票(A+B)の路線の場合
- A区間で乗車し同じA区間で下車する場合、乗車時のみ支払い(15元)
- B区間で乗車し同じB区間下車する場合、下車時のみ支払い(15元)
- A区間で乗車しB区間で下車する場合、乗車時と下車時の2回払い(合計30元) ※乗車時に2区間分30元を支払うケースもある
現金払いについてはICカード払いと違って、三段票、四段票路線になると管理が複雑になります。
三段票路線で三段にまたがって乗車する場合、乗車時に15元、下車時に残金の30元を支払う方式もあれば、乗車時に3区間分全額(45元)支払って「下車証明書」を受け取り、下車時にその証明書を運転手に返却する方式もあるようで、路線やバス会社によっても支払い方法が異なるようです。
現金での利用の際は乗車時に運転手に目的地を伝えて「いつ」「いくら」支払うのか運転手の指示を仰ぐのがよいと思います。
ICカード払い(台北市、新北市エリア)の場合
支払方法は乗ったときと降りるときともにカードリーダーにICカードをピッとかざすだけ。
従来は同じ番号の路線バスを利用してもどこで乗ってどこで下りるかによって「先払い(上車収費)」になるのか「後払い(下車収費)」になるのか、あるいは「乗下車2回払い(上下車収費)」になるのかが異なっていました。つまり、ICカードをピッとかざすタイミングが乗るときや降りるとき、または両方と様々だったわけですね。
しかし、2019年7月1日から台北市と新北市の2都市においてICカードに関する支払いシステムが変わり、ICカードで支払う場合は、乗車、下車ともにカードリーダーにかざして決済する方式に統一されました。これを「上下車収費」または「上下車収票」といいます。
面倒が解消され、とてもシンプルになり嬉しい限りです。
ICカード払い(台北市、新北市以外のエリア)の場合
台北市、新北市以外のエリアの路線バスでは、カードリーダーにICカードをピッとかざすと支払いができます。ただし、カードをかざすタイミングについては、乗降車する扉付近の電光掲示板で確認しなければなりません。
台北市と新北市の路線バスにおいては運賃制度改定が改定され2019年7月1日から「交通系ICカード」払いのタイミングが「上下車収費」に変わりましたが、それ以外のエリアは従来どおりで、同じ路線でもどこから乗ってどこで下りるかによって支払いのタイミングが違うので、乗車時と下車時に車内表示を確認しそれに従って支払わねばなりません。
基本的には「現金払いの場合」と同じなので詳しくはそちらをご参照下さい。
台湾のバスはおつりが出ない?
路線バスの運賃は、切符ではなく「現金」または「交通系ICカード」で精算します。(現金は運転席脇の運賃箱に投入します。)
ところで、一つ注意事項があります!それは、バス車内では両替ができないだけでなくおつりも出ないということ!よって、現金で支払う場合には運賃ぴったりの小銭が必要になります。それだけではありません。
例えば、目的地までの運賃が30元の場合、10元3枚ではなく10元2枚と5元2枚を用意しなければならない状況があります。
それは、「乗車時15元 / 下車時15元」の2回に分けて支払わなければならない場合です。ピッタリ用意できなければ大きなお金で払えばいいのですがおつりが出ないので損しますよね…。何か良い方法はないのでしょうか?
ありますよ。そんなときは乗車の際に運転手に「兩段票(2区間)」と告げて二段分(2区間分)の運賃を全額前払いし、下車証明書を受け取ります。下車するときにそれを渡せば問題ありません。 現金払いが面倒ならICカードを利用しよう!
「現金乗車は気を使うので面倒!!気楽に旅行したい!」という皆さんには、交通系ICカードの利用をおすすめします!カードリーダーにピッと当てるだけで簡単ですよ。
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